経済的自立の弊害 住宅ローン

経済的自立の弊害 住宅ローン

おはようございます。『田舎暮らし・理想の町どっとこむ』のサイト運営管理責任者の味方良太郎です。

昨日までは、日本がより良く平和になっていくためには、自立社会が確立されなければいけないことを説明してきました。また、自立には『経済的自立』『生活的自立』『精神的自立』の3つがあることもいいました。

また、経済的自立の説明では、日本人が40歳前後から厳しくなる理由として①少子高齢化②晩婚化③企業が社員を囲む戦略④企業の多様化と能力の多様化⑤学習・訓練⑥お金の知識⑦贅沢化⑧住宅ローンの8つがあることを言いました。

昨日までは①少子高齢化②晩婚化③企業が社員を囲む戦略④企業の多様化と能力の多様化⑤学習・訓練⑥お金の知識⑦贅沢化の7つを説明しましたので、本日は最後の⑧住宅ローンを説明します。

40歳前後から経済的自立が難しくなる理由⑧住宅ローン

日本の住宅ローンの歴史は古く100年以上の歴史がありあす。1896年~1897年頃から始まったとされ、当初の返済期間は5年以上15年以内と定めれていました。初の住宅ローンは銀行や公的機関ではなく、不動産会社が始めたものだったのです。

民間の金融業界では1970年代後半までは、現行のような低金利で長期返済期間のローンはほとんど開発・普及がされずにいました。理由は、高度経済成長期の中、景気が良かった為、金利がどんどん上昇していたことがありました。その金利上昇リスクを考えると、長期低金利の融資が難しかったのです。ただ、実際には1980年代から民間の銀行も個人向けの住宅ローンも次第に拡充されるようになり、住専(住宅金融専門会社)の不良債権処理問題が1996年にありましたが、それ以降は安定した長期低金利になりました。

民間の住宅ローンが未発達な時代には、日本政府の特殊法人住宅金融公庫が設立され、公庫融資が普及することになりました。政府の住宅投資政策の一環や財政投融資による潤沢な資金調達環境により、25年超の長期間固定金利で民間金融機関よりも低い貸出金利でありました。ただ、2007年には行政改革により公庫融資は実質廃止されることになり、代替策として不動産担保証券を機関投資家に売却し民間の提携業者に住宅融資資金を供給を行う、フラット35の名称で知られる証券化支援事業が導入されるようになりました。

今までの住宅金融公庫の一般住宅融資では8割だった融資枠が拡大し、フラット35では100%の借り入れが出来るようになったのです。また、最長で35年ローンが可能になりました。更にフラット50という商品は50年で親子でローンを組むものもあります。

ここまで住宅ローンの歴史を見て分かってきたと思いますが、住宅ローンが始まった当初は最長15年だったのです。また、日本政府の公庫融資でさえ25年~35年でした。それが、今ではフラット35やフラット50のように35年~50年の長期ローンを組む流れになっているのです。

当初の住宅ローンは不動産会社が一般の人に住宅を購入してもらう為に、一括購入で多額の現金を用意するのが難しい人に向けて始まりました。政府が初めた住宅ローンは、国民に住居を購入してもらい、生活の安定と同じ会社で生涯働くための基盤を築くために低金利で長期ローンを提供していました。それがフラット35という商品のように証券化されることによって、言わば金儲けの為の商品となってしまったのです。金儲けの為の商品なので、出来る限り多くの人に簡単に利用してもらえるようになっています。これまでは、住宅を購入する際には、何割か頭金を入れることが通常でした。半分か三分の一ぐらいは自分で頭金を用意してから、残りを住宅ローンにするです。少なくとも住宅金融公庫の場合は2割の頭金が必要でした。それが、住宅ローンが証券化したことにより、頭金ゼロでも購入が可能になり、更に35年以上のローンが可能になり、年齢制限も大幅に緩和されました。

考え方によっては、家を購入する人にとっては、ありがたい話かもしれません。しかし、今までは家を購入するとなると、それまでは毎日節約をして、せっせとお金を貯めて、住宅資金の頭金を何割かそろえた後に購入するという考え方が普通でした。このように節約した後に、頭金を払い住宅ローンを組んで家を購入した人は、しっかりした経済観念を持っているので、支払いが滞ることは滅多にありません。それが、誰でも簡単に頭金なしに住宅を購入できるようになると、本来なら家を購入するような経済力や経済観念がない人まで家を購入するようになったのです。そうすることによって、ローンの途中で支払いが滞り、家を差し押さえられて競売に掛けられたり、夜逃げをするケースが非常に増えたのです。

また35年ローンという事が大きな問題です。政府の住宅金融公庫が始まった時は、25歳前後で結婚する人が多く、5年程お金を貯めてから30歳前後で家を購入する人が多かったのです。30歳前後で25年~30年の住宅ローンを組んでいました。当時は一度入社したら同じ企業に一生務めることが普通でしたから、住宅ローンを組んでも定年までにしっかり払い終えることができました。更に定年後はたっぷり退職金をもらうことができましたし、年金も約束されています。

しかし、最近は晩婚化が進んでいます。30歳前後で結婚する人が多いのですが、40歳前後で結婚する人も少なくありません。そのような中、頭金も入れない上に35年ローンを組んでしまうとどうなるのでしょうか?考えてみて下さい。小学生でもおかしいと思うはずです。60歳定年で35年ローンという事は、通常25歳で住宅ローンを組まないと定年までに完済できません。それが、30歳~40歳で35年の住宅ローンを組むと、どうなるのでしょうか?住宅ローンの完済が65歳~75歳になるという事です。中には45歳ぐらいから35年組む人もいます。そうなると80歳まで住宅ローンを支払い続けることになります。しかも、今の時代は高度経済成長時代とは違い、同じ企業に一生働くとは限りません。会社だっていつ潰れるか分かりません。リストラに会うかもしれません。退職金も約束されていません。年金も不確実です。貰えても少ないです。そのような時代に家を購入して35年ローンを組むという事が時代にマッチしていないことは、考えれば誰だって分かるはずです。

それでも働ているうちはまだ、住宅ローンを支払えるかもしれませんが、定年を迎えると一気に収入が落ちます。その低下した収入で一体何年残りの住宅ローンが支払えるのでしょうか?将来、経済的に破綻することが目に見えています。

また、経済的破綻や自立が出来ない問題以外にも、35年の住宅ローンは人の人生を一カ所に縛り付けるものです。先ほども言いましたが、今では同じ企業に生涯働く事も少なくなりました。家を購入するだけではなく35年ローンを組むことによって、身動きが取れなくなるのです。

このように、昔の住宅ローンは、日本の経済的背景と早期結婚と頭金を入れる節約家が多かったことにより、問題はありませんでした。しかし、今日のように、日本の経済が悪化し、晩婚化し、更に頭金を入れないような消費癖が付いている人が多い中で、35年の住宅ローンは致命傷になりかねません。

当然、35年先の事も考えて支払い設計を立てて、お金もしっかり貯めている人にとっては、頭金を入れないで35年ローンを組んでも問題はありません。しかし、そのような人ばかりでありません。多くの人が、今の家賃を払うのなら、住宅ローンを払った方が得という考えだけで家を購入してしまいます。このことが、結果として、将来的に経済を破綻させ、経済的自立が出来なくなる原因になっているのです。

また、30代後半から40代頭にかけて駆け込み結婚をする人が多くなりました。女性にとっては、子供の出産が限界の年齢だからです。40代前後に出産した後に、家の購入をする人が多くいます。しかし、そのような人が今までの経済的自立が出来なくなる他の7つの原因と重なって、経済的に破綻してしまうのです。

本日まで、経済的自立が出来なくなる原因として①少子高齢化②晩婚化③企業が社員を囲む戦略④企業の多様化と能力の多様化⑤学習・訓練⑥お金の知識⑦贅沢化⑧住宅ローンの8つを説明してきました。

如何でしたでしょうか?

本日は以上です。ありがとうございました。